ここ數(shù)年、日本式の引っ越しが中國市場で徐々に人気を集めている。一部の日本企業(yè)は「引っ越しお任せサービス」の理念、つまり顧客は自分で荷造り、搬送、荷解をする必要がなく、すべての作業(yè)をプロの引っ越しチームが代わりにしてくれるという新しいサービスを中國に導(dǎo)入している。この理念は中國市場で徐々に認(rèn)知され、中國に合わせた改良も徐々に加えられている。このサービスモデルの臺頭は、中國の消費(fèi)者の質(zhì)の高い生活に対する追求に応えるだけでなく、サービス分野における日系企業(yè)の精密な管理とイノベーション能力を十分に示してもいる。さらにより深いレベル、さまざまな角度から、中國における日系企業(yè)の業(yè)態(tài)変革の進(jìn)化の軌跡も映し出している。（著者：田正、中國社會科學(xué)院日本研究所副研究員。內(nèi)容は一部省略）

日系企業(yè)は引き続き中國市場を楽観視

中國は14億人余りの人口を擁する超大規(guī)模市場で、中所得層が4億人を超え、消費(fèi)市場の持続的な高度化?転換の流れが市場の可能性をより一層拡大している。ここ數(shù)年、中國政府は個(gè)人消費(fèi)における量の拡大、質(zhì)の向上、高度化の促進(jìn)に力を入れており、個(gè)人消費(fèi)を制約する顕在化した問題點(diǎn)を解決してきた。

中國政府はこのために一連の改革措置を推進(jìn)し、ビジネス環(huán)境を絶えず最適化し、日系企業(yè)を含む世界企業(yè)の対中投資を積極的に誘致してきた。

地域別に見ると、2022年に地域的な包括的経済連攜（RCEP）協(xié)定が正式に発効したことは、中日間の投資のハードルを引き下げただけでなく、日系企業(yè)の対中直接投資のリスクとコストも引き下げ、中日経済貿(mào)易協(xié)力の質(zhì)向上?高度化を推進(jìn)している。

日系企業(yè)の対中直接投資は収益率が比較的高く、中國市場は日系企業(yè)がグローバル戦略を開拓し発展させるための重要な一環(huán)であり続けている。データによれば、日系企業(yè)の対中直接投資の収益率は15年の12.1％から22年は18.4％に上昇し、米國の8.8％や英國の14.7％を大きく上回った。

そのため目下、地政學(xué)による経済面のリスクが増大しているが、日系企業(yè)は中國市場における投資チャンスを引き続き楽観視している。25年2月に中國日本商會が発表した會員企業(yè)の景況感とビジネス環(huán)境に対する認(rèn)識に関するアンケート調(diào)査の結(jié)果によれば、日系企業(yè)の58％が「2025年は対中直接投資を増やすか現(xiàn)狀を維持する」と答えている。

同商會會長を務(wù)めるパナソニックホールディングスの本間哲郎副社長は、「パナソニックが中國市場で獲得した投資収益率は世界市場での平均水準(zhǔn)を上回った。中國の日系企業(yè)にとって大きな魅力を持つ理由は、中國には強(qiáng)力で完備したサプライチェーンシステム、優(yōu)れたイノベーション能力、豊富な技術(shù)開発人材、そして巨大な市場ポテンシャルといった優(yōu)位性が備わるからだ」との見方を示した。

日系企業(yè)は中國での発展において、製造コストの高さ、マーケティング手法の遅れ、技術(shù)人材不足といった問題にも直面している。こうした問題が中國での事業(yè)展開の可能性を制約している。そこで日系企業(yè)はここ數(shù)年、中國での経営戦略の調(diào)整を続け、先端技術(shù)、製品の品質(zhì)、アフターサービスなどの面での優(yōu)位性を発揮して、中國の産業(yè)高度化と新興産業(yè)発展の波に呼応し、中國の消費(fèi)者のニーズによりよく対応しようとしている。

非製造業(yè)のサービスモデルを革新

中國には非常に大きな消費(fèi)市場がある。國民の生活レベルが向上を続けるのに伴い、中國人消費(fèi)者の間で質(zhì)の高い商品?サービスへのニーズが日増しに増大している。その影響で、卸売?小売、飲食?宿泊サービス、レジャー?娯楽などの非製造業(yè)の日系企業(yè)の対中投資が日本の対中投資総額に占める割合は上昇を続け、20年の26.1％から23年の49％へと大幅に上昇した。

日本銀行（中央銀行）がまとめた統(tǒng)計(jì)データによれば、23年の日本の卸売?小売業(yè)の対中直接投資は総額830億円に達(dá)し、同年の日本の対中直接投資のうち21％を占めた。また、同商會の前出のアンケート調(diào)査の結(jié)果によれば、24年第4四半期（10-12月）には中國で家庭向けサービスを展開する日系企業(yè)の35％が対中投資を拡大すると答え、この割合は第3四半期（7-9月）に比べて27％上昇した。

同時(shí)に、日本の非製造業(yè)企業(yè)はサービスモデルの革新などを通じて、より品質(zhì)の高いサービス體験を提供し、中國市場の開拓を進(jìn)めている。たとえば1972年という早い時(shí)期に中國市場に進(jìn)出した伊藤忠商事は、これまで中國市場に根を下ろすことを目指して努力を重ね、業(yè)務(wù)分野が當(dāng)初の繊維製品分野から、機(jī)械、金屬、エネルギー、化學(xué)工業(yè)、食品、生活資材、情報(bào)通信、金融サービスなどに広がった。中國市場での親會社と子會社の利益を合わせると、伊藤忠商事の世界市場での利益全體のうち14％を占めている。

日本の飲食サービス産業(yè)企業(yè)も引き続き中國市場を楽観視しており、中國での市場展開を強(qiáng)化する上、多様なサービスを提供し、中國における市場競爭力を高めている。

たとえば日本の飲食サービス企業(yè)のサイゼリヤは03年に中國市場に進(jìn)出してから安定的に発展し、ここ數(shù)年は急速に事業(yè)を拡大している。24年度決算によれば、同年の売上高は前年比22.5％増の2245億4200萬円、親會社株主に帰屬する當(dāng)期純利益は同58.1％増の81億4900萬円。そのうち中國エリアの売上高は同25％以上増の667億7900萬円で、アジア市場での売上高の8割以上を占め、グループ全體の売上高の3割近くを占めた。

また日本の有名牛丼チェーンの吉野家は、中國市場の変化に対応するため、絶えず新製品と新しいサービスを打ち出している。高齢化が進(jìn)む中國の社會情勢に合わせて、嚥下と咀嚼に困難を抱えた高齢者のための介護(hù)用食品や、特定保健用食品の許可を受けたレトルトパックなどの製品を打ち出した。こうした製品は吉野家の製品ラインナップを豊富にするとともに、吉野家が介護(hù)市場で新たな成長源を生み出した。

日本貿(mào)易振興機(jī)構(gòu)（ジェトロ）上海事務(wù)所の首席代表兼所長の天野真也氏は、「中國の消費(fèi)者の価値観とニーズはどちらも多様化の方向へ発展し、分野の細(xì)分化が絶えず進(jìn)む。市場ニーズを的確に捉えることが日系企業(yè)にとって極めて重要になる」との見方を示した。

中國の介護(hù)産業(yè)が勢いよく発展するにつれ、介護(hù)用品、介護(hù)サービスなどのニーズが増加し続けている。研究結(jié)果によれば、35年の中國シルバー経済の規(guī)模は19兆1000億元（1元は約20.5円）に上り、消費(fèi)全體に占める割合が27.9％に達(dá)する見込みだ。こうした背景の中で、日系企業(yè)は介護(hù)分野の事業(yè)を拡大し、中國のシルバー経済における発展チャンスをつかもうとしている。

日立ビルシステムを例にすると、同社は実際の狀況と住民の懸念を十分に考慮し、古い団地に設(shè)置できる「後付けエレベーター」を開発し、バリアフリー環(huán)境の整備と公共施設(shè)における高齢者対応の改修を推進(jìn)し、古い団地で暮らす高齢者が直面する「外出困難」という問題の解決を目指している。

さらにオムロンを例にすると、同社は中國の伝統(tǒng)的な薬局と提攜し、「標(biāo)準(zhǔn)化代謝疾患管理センター（MMC）健康ステーション」を構(gòu)築し、心電計(jì)付き上腕式血圧計(jì)をはじめとするスマート醫(yī)療機(jī)器を活用し、団地住民が慢性疾患管理を便利に行えるようにし、中國の消費(fèi)者に効率的かつ専門的な慢性疾患管理サービスを提供している。24年末現(xiàn)在、MMC健康ステーションは中國28?。ㄗ灾螀^(qū)?直轄市）をカバーする85店舗を展開している。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語版」2025年8月6日